『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』レビュー

美女と車

変形ロボット玩具を実写化した映画『トランスフォーマー』は、世界中で大ヒットを記録。以降、コンスタントに続編が作られ、遂に完結編の『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』が登場した。

───ザ・フォールーンとの死闘から数年。ディセプティコンの残党とオートボットの戦いは未だ続いていた。そんな折、アポロ11号による月面探査で発見した、トランスフォーマーの宇宙船をアメリカ政府が秘匿していたことが発覚して───

このシリーズの売りは、なんといってもド派手なアクションだ。前作の『リベンジ』が、脚本家組合のストライキの影響で、脚本のレベルが十分ではなかったと監督が認めているにも関わらず、ヒットしたのはずば抜けたアクションの魅力があったから。

『ダークサイド・ムーン』は、アクションを質・量ともに更に推し進め、過去最高レベルの映像に到達した。ロボットが自由自在に変形する光景は、理屈抜きで興奮できる。

そして、前作のネックだったドラマ性も大幅に改善されて……という程でもない。おふざけ感は確かに後退したが、「ん?」と感じる要素は相変わらず多い。

とはいえ、整合性なんてハナから期待してない。人間ドラマを観たいなら他の映画を選ぶべきなのだから、これで良いのだ。むしろ、下品な笑いが減って物足りないくらいだ。

シリーズファンなら不安に感じるであろうヒロインの交代も、さほど気にならない。新ヒロインを演じたロージー・ハンティントン=ホワイトレイは、ハリウッド映画界の新たなセックスシンボルになるだろう。

3Dも効果的で、臨場感も迫力も2Dとは比べ物にならないほど高い。安直な3Dコンバート作品を観て辟易した人も、本作は3D版を観て欲しい。きっと3Dを再評価する筈だ。

3D化によって高まったアクションの求心力が凄すぎて、ドラマパートに入ると次のアクションが待ち遠しくて仕方がなくなる。そのため、シリーズ恒例の長尺(今回は157分)が気になった。明快な映画だが、気楽に観るには不向きかもしれない。

リブートも検討されているらしいが、取り敢えずはこれで完結。ラストに相応しい超大作なので、シリーズファンは間違いなく必見。ファンでない人も、3D映画の本領を体験すべく是非とも映画館で観て欲しい良作である。

評点(10点満点)

【8点】アクションは満点。

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