『マイティ・ソー』レビュー

むにょむにょ

アメコミ映画の勢いはとどまるところを知らず、アメリカの映画市場を席巻している。しかし、ここ日本での受けは今一つで、世紀の傑作である『ダークナイト』ですら大きくはヒットしなかった。

本作『マイティ・ソー』もアメコミ映画だが、北欧神話がベースなためファンタジー色が強く、日本人にも比較的受け入れやすいのではないだろうか。

───天文物理学者のジェーン・フォスターは、ニューメキシコ州の上空で起きる不思議な現象を研究していた。その調査中、突如現れた男性を発見して───

主人公のソーと仲間たちは北欧神話の世界の住人だ。彼らが現代の地球に降り立つことから生まれるギャップが笑える。ディズニーアニメの住人が現実のニューヨークに迷い込む、コメディ映画『魔法にかけられて』のアメコミ版と言ったところか。

もちろん『マイティ・ソー』の体裁はアクション映画なのだけど、そういった笑いの要素が魅力的だった。

キャラクターだけではなく、物語のアウトラインも北欧神話をベースにしている。そのため、話の筋はとても古典的で、ケネス・ブラナーがアメコミ映画を監督することに覚えた違和感も解消された。

不安だったアクションの演出も、そつなくこなしていて、まあ及第点だろう。

ソー役に起用されたクリス・ヘムズワースのイケメンぶりも見所。まだキャリアは浅いながら、大作のタイトルロールを堂々と演じていた。ヒロインも超絶美女のナタリー・ポートマンだから、見た目が華やかで目の保養になる。

マーベル・スタジオズが独立製作した一連の映画を観ている方ならご存知のS.H.I.E.L.D.(シールド)もがっつり登場する。2012年に公開予定のヒーロー大集合映画『アベンジャーズ』へ向けて確実に歩を進めているので、アメコミ映画ファンは本作で予習しよう。

『マイティ・ソー』は、アメコミ映画が好きな人も、そうでない人も、それぞれが楽しめるであろう佳作であった。

評点(10点満点)

【7点】無難にまとめた。

ネタバレ

(注) ここ以降は本作のネタバレがありますのでご注意ください。

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世界観のベースになった北欧神話でも、ロキは巨人の血を引いていて、義兄弟のソーとその父オーディンに反旗を翻す。

敵対に至る心情は神話とは違うようだが、本作のロキは、裏切るのも無理はない環境で育てられたように思える。ロキを追い込んだのは、紛れもなくソーとオーディンだろう。神々なのに、身近な人(?)の気持ちが汲み取れない。かように神話に登場する神々は、何故だかなんとも人間くさい。

ムジョルニアの周りに人が集まり、バーベキューをしたり、車のウインチでムジョルニアを引っ張り取ろうとする人々でお祭り騒ぎになっているシーンが、「これぞアメリカ人!」といった風情で爆笑した。

ちょっと日本人の感性とは掛け離れているが、ああいった能天気さは見習いたい。

(本作の舞台は、メキシコではなく、アメリカのニューメキシコ州)

エンドロール後のお楽しみでは、鏡の世界に入った(?)ロキにセルヴィグ博士が操られている(?)、おまけシーンが付いていた。

この様子だと、『アベンジャーズ』の敵役はロキなのかもしれない。なんだか、まんまとマーベルに乗せられて、期待感は高まるばかりだ。

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