『スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐』レビュー

暗黒の仮面

「オチを知っている映画を果たして楽しめるだろうか」と、本作を鑑賞する前は不安だった。アナキン・スカイウォーカーと共和国の命運が尽きることは、エピソードⅣ・Ⅴ・Ⅵで既に明らかにされている。しかし、その不安は杞憂にすぎなかった。アナキンの末路を知っていればこそ、深く印象に残る物語になっていたのだ。

───共和国と分離主義者の戦争は全銀河に拡大していた。果てることのない戦争の継続は、共和国市民にジェダイへの不信感をつのらせ、共和国は崩壊の兆しが見えていた。そんな折、パルパティーン最高議長が分離主義者に拉致され───

まず冒頭からアクションシーンが満載。宇宙戦からライトセーバー戦まで、これが最後と言わんばかりに出し惜しみなし。クラシック・トリロジー(旧3部作)の謎が次々と明かされていくのがプリークェル・トリロジー(新3部作)の醍醐味だが、今回は純粋にアクション映画としての興奮度も高い。特にライトセーバーで戦うシーンの出来は、クラシック・トリロジーでのそれを完全に超えており、男性だったら映画館を出たあと真似したくなること請け合い。女性は、前作のときよりもグッと男前になったヘイデン・クリステンセンにうっとりとするだろう。とにかく見所が充実していて、2時間21分の上映時間は、あっ!という間に過ぎてしまう。

アナキンの運命に暗雲たちこめる中盤からクライマックスまで、物語は畳み掛けるように進んでいく。分っていたはずの結末も、想像以上の悲しみに満ちていて胸に迫る。そしてその感傷の中で、ゆるやかにエピソードⅣにつながっていくエピローグを観るのは実に感慨深い。ついにスター・ウォーズという神話の全貌が現れたのだ。

クラシック・トリロジーは、ポップカルチャーのアイコンとして今だ燦然と輝いている。それが故だろうか、プリークェル・トリロジーには厳しい意見も多い。しかしながらプリークェル・トリロジーの存在によりクラシック・トリロジーの深みが増すことは間違いない。そして全6作で一つの壮大な物語として、より一層の輝きを放つのだ。

評点(10点満点)

【9点】「シリーズ最高傑作」の宣伝文句はダテじゃない。

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