『SAW7/ソウ ザ・ファイナル 3D』レビュー

ゲームオーバー

(注) 本稿は過去作も含めネタバレ全開です。既に観賞した方のみお読みください。

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浴室でジグソウが立ち上がった、映画史に残る衝撃のシーンから早6年。「思えば遠くへ来たもんだ」と目を細めたくなるくらいの時を経て、『SAW/ソウ』シリーズがいよいよ完結する。

もはや期待感ではなく、シリーズファンとしての義務感を胸に抱いて映画館へ足を運んだのは私だけではないだろう。

果たしてどのような結末を迎えるのか?

シリーズ化が決定したときから、誰もが夢見たフィナーレだけど、はっきり言って完結してない。

冒頭でゴードン医師の生存が明らかになった瞬間に、彼がジグソウの後継者であることは言われなくとも分かる。もう6作も観てきたのだから。

開始早々から予見できたオチゆえに、ゴードンが言い放つ「ゲームオーバー」の決め台詞も白々しく劇場内に霧散した。

これがグランドフィナーレだって!?

『SAW7/ソウ ザ・ファイナル 3D』の脚本化チームは、4作目からシリーズを手掛けている。大オチをどうするか、数年間は熟考する時間があった筈だ。それでこれではお粗末に過ぎる。

ゴードンと、あの浴室の再登場は、ファンが泣いて喜ぶサプライズなのに、別の意味で泣けてくる。

思えばジョンの死後、後継者たちは軒並みジグソウのルールを破り続けた。

ホフマンが快楽殺人者なのは明らか。もはや「生に意味を見い出させ、再生させる」という当初の目論見は形骸化して、ただ殺すのが目的だ。だから、カリスマ性に欠ける。

謎めいていたジルも、本作で普通のオバサンに成り下がってしまった。今までの意味ありげな言動はなんだったのか。

ジグソウの後継者として力不足に思えたアマンダが、今では立派に見えるじゃないか。

『SAW6/ソウ6』は出来がよかった。よくぞ踏ん張ったと褒め称えたい。

しかし、同じ監督と脚本家なのに、『SAW7/ソウ ザ・ファイナル 3D』は、集中力が途切れた感があり、詰めが荒い。

ここまで走り続けてきて、いよいよ息切れしてしまったんだろう。

今まで楽しませてくれてありがとうジグソウ。そして、さよならジグソウ。……続きがあったら観に行くけどな!

評点(10点満点)

【5点】有終の美は飾れなかった。

シリーズ

私的お気に入り度

1>>>3>2>>6>4=5>7

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