『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』レビュー

お分かり?

ディズニーランドのアトラクションを実写映画化した『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズは、前作『ワールド・エンド』で大団円を迎え、3部作の幕を閉じた。

ところが、「まだまだ観たい」という観客の声に応え──もしくは配給が「まだまだ稼げる」と考え──、4作目が登場。ウィルとエリザベスのエピソードは完結したので、彼らは登場しない。はたして『生命の泉』はどのような物語になるのか。

───永遠の生命をもたらすという伝説の“生命の泉”を求め、キャプテン・ジャック・スパロウは新たな航海へ漕ぎ出した。しかし、時を同じくして伝説の海賊“黒ひげ”やスペイン海軍も“生命の泉”へ向かっていて───

物語を仕切りなおすということで、予算も仕切りなおされ、前作から大幅に削減されている。そのためか、デイヴィ・ジョーンズ率いる半魚人(?)たちのような、見た目に強烈なインパクトがあるキャラは登場しない。ビジュアルイメージは、ずいぶんと寂しくなった。

物語のインパクトも薄まったが、よくいえばシンプルに戻って分かりやすくなった。今までのシリーズを未見でも充分理解できるだろう。

新キャラのアンジェリカの魅力はまずまず。なんせディズニー映画なので、ペネロペ・クルスの色気を活かすシーンは皆無。キーラ・ナイトレイの胸板にメイクでシャドウを入れて作った偽の谷間から、せっかく本物の胸の谷間になったというのに。

新たな宿敵、黒ひげをデイヴィ・ジョーンズと比べるのは酷な話か。タコひげは偉大だった。

不満点ばかりをあげつらったけれど、我らがキャプテン・ジャック・スパロウは、相変わらず魅力的なのでご安心を。おかげでトータルでは及第点に達している。

多くのレギュラーキャラがばっさり切られているのは、寂しい反面、マンネリを避けようという製作者の意気込みを感じる。あるかもしれない新3部作の後2本を期待しよう。

そうそう、シリーズお約束のスタッフロール後のミニシーンが今回もあるので、最後まで観るのをお忘れなく。

評点(10点満点)

【6点】わるくない。

3D

今までの『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズを観る限り、3Dの必然性を感じなかったものの、思いのほか『生命の泉』の3Dは効果的だった。

街並みなどの奥行きがあって臨場感が高まるし、特に水中のシーンが浮遊感を感じて秀逸だった。水と3Dの相性は、かなり高いようだ。『ザ・デプス』や『ディープ・ブルー』のような、海洋パニックムービーを3Dで観たくなった。

とはいえ、『生命の泉』の3Dは「地味に効果的」といった程度で、しいて3D版を観るほどの出来ではないのであしからず。

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