映画レビュー #03

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『ボルベール<帰郷>』‐母、帰る

 

多くの映画ファンから信頼され、常に新作を渇望されるペドロ・アルモドバル監督は、近年に至って巨匠と呼ぶに相応しい風格ある作品群を世に送り出している。そうしたアルモドバル監督が手掛ける女性賛歌三部作の最終章に位置付けられた『ボルベール<帰郷>』は、その....

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『ダイ・ハード4.0』‐帰ってきたジョン・マクレーン

 

「アクション映画の主人公と言えば超人的なマッチョ」そんな80年代後半のアメリカ映画界に突如として現れ、マッチョ達をアクション映画の主役から引きずり落とした男。それが『ダイ・ハード』の主人公ジョン・マクレーン刑事だ。一見平凡な刑事だが、持ち前のタフネス....

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『ゾディアック』‐ケイゾク

 

アメリカ初の劇場型犯罪と言われる“ゾディアック事件”。本作は、いまだ未解決であるこの事件を徹底したリサーチで洗い直してフィルムに焼き付けている。───1969年、カリフォルニア州バレーホでドライブ中のカップルが銃撃を受ける。男性は一命を取り留めたが....

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『300/スリーハンドレッド』‐ディス!イズ!スパルタ!!

 

映画がテレビドラマと一線を画する所以に映像の美しさやインパクトがある。中でも色彩は、その映画のイメージを決定付けることもある重要な要素だ。映画『300』は、徹底的に色調をコントロールして生々しくも幻想的な映像世界を打ち出し、映画の新境地を切り開いた....

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『ディセント』‐暗闇の終わり

 

ただならぬ雰囲気の劇場予告編で、『ディセント』は多くの映画ファンに期待を抱かせた。そして公開を迎えた『ディセント』は、その期待に応える面白さと、予想を大きく裏切る意外性を持った、傑作ホラー映画だったのである。───交通事故で家族を亡くし....

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『スパイダーマン3』‐うぬぼれ

 

シリーズ前二作が傑作だった『スパイダーマン』の新作とくれば、普通なら期待しない訳がない。しかし公開を待つうちに聞こえてくる評判は悪いものばかり。なんせ映画評論家たちばかりではなく、あのジョージ・ルーカスが 「くだらない映画。中身がない。ほとんど....

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『恋愛睡眠のすすめ』‐恋と眠りの化学反応

 

プロモーションビデオ界の鬼才として名を馳せていたミシェル・ゴンドリーは、映画『エターナル・サンシャイン』を一大傑作に仕上げ、奇抜な映像だけではなく、物語を撮る手腕もあることを証明した。そんなミシェル・ゴンドリーの待望の新作、それも彼が始めて脚本も....

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『デジャヴ』‐いつかどこかで

 

初めて体験したはずの出来事なのに、過去に経験したことがあるように感じる“デジャヴ(既視感)”。誰もが一度くらいは感じたことがあるだろうデジャヴをタイトルに据えた本作は、時間が織り成す運命的な出来事をドラマチックに描いている。───543名もの乗客が死亡した....

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『ローズ・イン・タイドランド』‐見かた一つで世界は変わる

 

カルト的な人気を誇るテリー・ギリアム監督が、製作会社や配給元に、とやかく言われることなく撮った映画。と言う訳で『ローズ・イン・タイドランド』は、ギリアムファンが溜飲を下げる、100%ギリアム・カラーの映画になっている。───10歳の少女、ジェライザ=ローズは....

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『ファム・ファタール』‐運命の女の命運

 

やはりブライアン・デ・パルマ監督にはサスペンスがよく似合う。何せヒッチコック好きで有名なデ・パルマだからそれも当然。カメラの長回しやスローモーションなどの「まってました!」なデ・パルマ節で、本作『ファム・ファタール』も実にサスペンスフルに演出して....

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『ぼくを葬る』‐黄昏の中の邂逅

 

───パリ在住のファッション・フォトグラファーでゲイのロマン(メルヴィル・プポー)は、ガンで余命いくばくもないことを医師から宣告され───『ぼくを葬る』は、「病に侵され、死に直面した人間の最期までに残された時間」という、古典的な題材を取り上げ....

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『イノセンス』‐Follow me.

 

賛否両論で、どちらかといえば否の意見が目立つ『イノセンス』。確かに万人に受ける内容ではない。しかし、老若男女に向けて作られるディズニーのアニメ映画とは違うのだから、それで良い。観る人によって駄作にも傑作にも感じえるタイプの作品は、ツボに入ると深く....

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『ハード キャンディ』‐憐れなオオカミ

 

───出会い系サイトで知り合った、14歳の少女ヘイリーと32歳のジェフ。二人はオフで会うことになり、ジェフはヘイリーを自宅へ誘い込むが───『ハード キャンディ』は、グリム童話版『赤頭巾ちゃん』をベースにした現代的サイコスリラー。多くのグリム童話が....

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『unknown/アンノウン』‐誰が、誰だ

 

『SAW/ソウ』や『CUBE/キューブ』などの「目覚めたら○○」系シチュエーション・スリラーは、主人公たちが置かれた状況が、いかに様々な想像を観客に喚起させるかが面白さを決めるポイントになる。『unknown/アンノウン』は、その点ぬかりはない。本作が提示する....

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『SAW3/ソウ3』‐ゲームはまだ終わらない

 

───目覚めたら食肉工場の地下室。傍らにはルールを告げるカセットプレイヤー。扉を開けると3人の男女。彼らは息子を死に追いやった交通事故の関係者たち───いよいよシリーズも3作目。前作は、『SAW/ソウ』とはまったく関係のない脚本を『SAW2/ソウ2』として....

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『マッチポイント』‐天命の悲喜こもごも

 

───テニスの試合でボールがネットに当たって跳ね上がる。運良くボールが向こうに落ちたら、勝ち。こっちに落ちたら、負けだ───イギリスの上流階級に取り入った、野心家の元プロテニスプレイヤーが人生のマッチポイント【試合を決める最後の一点】を迎えるその瞬間....

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『フーリガン』‐ユナイテッド!!

 

暴力は非生産的で空しい。しかし狩猟本能がいしずえにある暴力は、人間の根源的な部分に訴えかけ、ときに魅力的でもある。『フーリガン』は、そんな暴力に生きる男たちの映画だ。───ハーバード大学でジャーナリズムを学ぶマット・バックナーはルームメイトに麻薬売買....

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『ステイ』‐'Cause you're the only one that can help me.

 

───精神科医のサム・フォスター(ユアン・マクレガー)は、患者のヘンリー・レサム(ライアン・ゴズリング)を担当することになる。サムは、三日後に自殺すると予告したヘンリーを救おうと奔走するが───奇妙なまでに反復される事象。不可思議に繋がる場所と....

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『ポセイドン』‐一期の浮沈

 

───大晦日、北大西洋を航海中の超大型豪華客船「ポセイドン号」。船内では乗船客達が盛大な年越しパーティーに沸いていた。そのポセイドン号を50メートルを越す巨大な波「ローグ・ウェーブ」が襲い掛かり───「船が転覆した!大変だ、沈没する前に脱出だ!」という....

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『ジャケット』‐僕らに時間はいくらでもある

 

「時」。そして、時間と人を結びつける「記憶」の物語には、心の琴線を強く刺激するものがある。『バタフライ・エフェクト』、『エターナル・サンシャイン』、『メメント』…。近年「時」と「記憶」をテーマにした映画には傑作が続いている。本作『ジャケット』も、その....

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